栄養療法のプロとして活躍するNST専門療法士
NST専門療法士は、一般社団法人日本臨床栄養代謝学会が認定する資格です。NST専門療法士として認定を受けるためには、栄養状態の悪い患者さんに対して高度な栄養療法を施すために必要な専門知識と技術を十分に有することが求められます。主な活躍の場は病院で、患者さんを栄養面から支える栄養サポートチームの中でも重要なポジションとして活躍が期待されます。
NST専門療法士の認定を申請するためには、管理栄養士や看護師、薬剤師、臨床検査技師、作業療法士、歯科衛生士、診療放射線技師など対象となる国家資格を有することが必要です。さらに5年以上の栄養サポートにまつわる実務経験に加えて、日本臨床栄養代謝学会が主催するセミナーへの規定単位数以上の参加が求められ、認定施設における40時間の実習も必要です。また、すべての要件を満たしたうえで、最終的には認定試験に合格する必要があります。
認定試験は年に1回行われ、受験料10,000円のほかに合格した場合は認定料20,000円を納めます。有効期間は5年間で、更新するためには認定期間中にスキルアップセミナーや学会への参加など30単位以上の取得や、2年以上の実務経験などが必要となり更新手数料は10,000円です。NST専門療法士の資格認定を受けることで、特に管理栄養士などの求人で有利となるケースがあり、なかには給与面で優遇されることもあります。栄養療法に関する専門的な知識で患者さんを支え、早期回復やQOLの向上にも大きく貢献できることから、大変やりがいのある資格といえるでしょう。